ALVE
JR秋田駅にある秋田拠点センター「ALVE」(アルヴェ)です。このブログの「あるべ」とこのアルヴェは同じ意味を持ってます。「あるべ」とは「[あるよ」とか「あるさ」と言う意味の秋田弁であります。
この建物の名称の由来は、Altair(彦星)とVega(織姫)を掛け合わせた造語というのが正式な由来だそうでして、秋田弁は後から引っ掛けたということになっております。どうせなら「秋田弁です」だけのほうが馴染みやすくて良いような気がするのですがね。なんで変な見栄を張るのでしょうか、いけませんねえ。
さて、この施設は、秋田駅周辺の再開発事業として建てられたものでして、拠点センターの名の通り、市民交流プラザなどの公共施設とビジネスホテルやレストランなどの商業施設とが一体化した建物であります。
最近ではイベントのない日は1Fのフロアは写真のようにJRの待合室代わりとして使われております。それだけ普段の商業的利用価値がないともとれる光景です。
これができると駅前は活性化するだろうという、安易な発想で建てられたのですが、結局の所、集客力は無いということで、商業施設は入れ替わりが激しい状態です。唯一ホテルだけは成功でしょうか?
商業施設のドタバタ劇がすごかったのは、ご存じの通りシアターでありまして、当初は水野晴郎プロデュースということでオープンしましたが、経営が苦しくなったのと、テナント料未払いなんてのがあって、業者が撤退するというお粗末さでありました。現在は盛岡市の映画館経営会社によって、AKITAシアターとして無事に再開されています。
AKT秋田テレビの情報局なるものもオープン当初はあったのですが、集客力が無いということで、いつのまにやら集客力のより良い御所野の中三百貨店に移転しております。商売ですので当然の結果でしょうか?
駅前に人が来なくなたのは魅力的な建物がないのが一番の理由ではなく、単に駐車場代がかかるなど、車でのアクセスが不便だからであります。これは、ALVEが駐車料金を値下げなど対策をしていることにも現れていますね。
特に駐車場代を払ってまでも来るほど魅力は無いということでしょうか、イベントのない週末に行くと土日にもかかわらず人は閑散としております。なので、この建物の元を回収するのは大変だろうなあと思ってしまうわけです。拠点センターという割にはかなり寂しすぎると感じる場所でもあります。
生活の場として多くの人が不要であると秋田駅前から離れていったのですから、立派な建物を建てたところで駅周辺は活性化するはずがありません。逆に、どうせ建てるなら車でのアクセスのしやすい郊外に建ててくれればと、市民はそう感じているはずです。
既に郊外の商業施設で市民の要件は済んでしまいますで、どんな建物を造っても無駄だということですね。駅前のホテルラッシュを考えるとビジネスマン向けの施設だけしか求められていないというのが正解なのでしょう。
この建物を建てるぐらいであれば、観光客向けにもっと情緒ある建物を造った方が正解だったような気もするのですが・・・
秋田駅前に人がいないというのは、駅周辺を車で走っていると分かります。その昔は駅周辺は大変混雑をしており渋滞覚悟で行ったものですが、今では昔のような渋滞にあう確率もかなり低くなり、大抵スイスイと走ることができます。秋田駅周辺を走っていると昔あった商業施設がなくなったりしており、すっかりさびれたものだなと感じるのであります。
そんな秋田駅周辺なのに莫大なお金を賭けて秋田中央道を造ってしまったのはかなり問題かと思うのですが、どうなんでしょうねえ?負の遺産にならなければよいのですが・・・
このALVE、市民の求めている「あるべ」の状態になるのは大変厳しいのかなと個人的には思っております。
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コメント
「アルベ」はやっぱり
「ほれ、ここさあるべ」の「アルベ」だったんですね。
多目的ビルのようで、ここならなんでもあるよの謂いなんでしょう。
素朴でいいネーミングだと思っていました。
投稿: 653 | 2007/01/18 07:09
653さんへ
そうなんですよ、方言が建物の名前になっています。建てられたときに名前を聞いて、まさかなとと思ったのですが、「あるべ」が元になっていました。
おっしゃるとおり、親しみやすい名前だと感じますね。
投稿: arube | 2007/01/18 17:56
5月に秋田へ移住してきました。アルベさんは私は好きですよ。名前も施設としても。
投稿: かい | 2016/08/15 11:30